波や山など、「描写的なデザインの生花祭壇」を納品できるようになりたい。そんな望みを持った社長さんや飾り手さんは多いと思います。
描写的なデザインの生花祭壇を納品できるようになると、組織としてのステータスも高まるし、葬儀花の仕事を続けていく自信にもなりますよね。
ただ誤解している方が多いのですが、描写的なデザインの生花祭壇に「そのデザイン専用の技術」があるわけじゃありません。
もっと具体的に言うと、波の生花祭壇に「波専用の技術」ってないです。
そのため技術力の未熟な段階で「波の挿し方だけ」を学んでも、再現性ってほぼありません。技術力アップという観点でも、効果は期待できないでしょう。
生花祭壇はフルマラソン、生花祭壇のデザインはマラソンコース
技術力が未熟な段階で「波の挿し方だけ」を学んでも、なぜ再現できないのかを説明する前に、まずは「生花祭壇」と「生花祭壇のデザイン」を分けて考えてみましょう。
2つを分けた時のイメージ
- 生花祭壇=フルマラソン
- 生花祭壇のデザイン=マラソンコース
生花祭壇が上手くなりたい人はフルマラソンを完走したい人。それに対して、波が挿せるようになりたい人は(東京やホノルルなど)特定のマラソンコースを完走したい人です。
フルマラソンとマラソンコースの共通点と相違点も整理しておきましょう。
- 共通点 42.195km
- 相違点 コース形状、気象条件、相手関係など
大切なポイントは、どのマラソンコースを走るにしても42.195kmを完走するチカラが必要だってことです。
東京マラソンを完走したくて東京マラソンのコースに詳しくなっても、現状で5kmも走れないようなら完走するのは難しいですよね。
それなら東京マラソンへのこだわりはいったん置いて、マラソンそのものの走力をアップさせたほうがいいのではないか。
もちろん5kmも走れない状態であってもエントリーするのは自由です。実際に走ってみることで「自分の現状」がわかることってあります。
波や山、鳳凰や音符など、生花祭壇の特定のデザインはマラソンコースです。生花祭壇というフルマラソンを完走できるようになれば、波というマラソンコースの攻略は可能になります。
ありふれたデザインをキレイに挿せれば、描写的なデザインの生花祭壇もできる!
描写的なデザインの生花祭壇で求められるのが造形度の高さです。波をやったのに波だと認識されなければ意味がありません。
ただ、波などの描写的なデザインを挿せるようになりたい人ほど、「ありふれたデザインをキレイに挿せるようになる」を目指すべきなのです。
なぜなら、波もありふれたデザインも生花祭壇として「使う技術」は同じだからです。
そのことは生花祭壇講習で一緒に学んでいる方も証明してくれています。
ありふれたデザインをキレイにさせるようになると、波の生花祭壇のクオリティーも高まります。インスタに投稿したのも、そのことが少しでも伝わればという想いからです。
波や山などの描写的なデザインは生花祭壇の提供価値を高めます。理由はそれを選んだ顧客の満足感を高められるからです。
でもそこに専用の技術って必要ありません。波や山など描写的なデザイン祭壇が出来るようになるには、よくあるデザインをキレイにさせるようになることが先決です。